ココロも癒す、湯胸薬師さま。

あけましておめでとうございます。

皆さん、いかがお過ごしでしょうか?

 

宇賀神先生と私はこの年末年始を和歌山県の湯峰温泉(ゆのみねおんせん)で過ごしておりました。

湯峰温泉に関しましては以前にもご紹介しましたね。

湯峰温泉シリーズはこちらからどうぞ!

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湯峰温泉は“よみがえりの湯” その1

湯峰温泉は“よみがえりの湯” その2

湯峰温泉は“よみがえりの湯” その3

湯峰温泉は“よみがえりの湯” その4

 

湯峰温泉には東光寺さんというお寺さんがあり、上の記事でもご紹介したように、その胸のところから温泉が湧き出ていたという、ここ湯峰温泉の起源となりました「湯胸薬師」さまがご本尊さんです。

お薬師さまはそのお名前の通り病気を治してくださることで有名な佛さまですが、私は今回、この湯胸薬師さまに心を治していただいた心地がいたします。

 

と申しますのも、昨年の秋から年末にかけて落ち着かなくバタバタと過ごすスケジュールだったためか、私の心は相当すさんで( ̄∇ ̄;)おりました。

やらなきゃいけないことはなかなか進まない、やりたいことは一歩踏み出せない、そのうえ宇賀神先生とはケンカばかり!

ケンカと申しましてもほとんど私が一方的に怒っているのですけれど。

しかも、犬も食わねぇ何とやら、すぐに仲直りするのですが、母に「どうせすぐ仲直りするねんから、そんなケンカばっかりせんとき!」と言われるほど私の内心は荒れておりました。

 

以前に「人は苦境にあるときの在り方で、その人の真価が問われるのだそう」とかなんとか書いておきながら、ほんのちょっとの忙しさにココロ荒れ放題のワタクシでございました。

お恥ずかしい限りでございます。

そしてその荒れ放題の心のまま、宇賀神先生と湯峰温泉に向かいました。

 

ところで、宇賀神先生と私は湯峰温泉のことを「半日村」と呼んでおります。

「半日村」の話をご存じの方はいらっしゃるでしょうか。

斎藤隆介さんと滝平二郎さんによる絵本で、山に囲まれた土地のため、1日のうちほんの少しの時間(半日)しか日が差さない村のお話です。

とても素晴らしいお話が、美しい切り絵とともに描かれています。

私が小さい頃、父が私と弟に買ってくれて、今でも大事に持っています。(ということは姉が独り占めしているのか・・・。)

 

湯峰温泉は半日村というほどひどくはありませんが、やはり谷合いにあるため、朝日が射すのはゆっくりめで、またかなり早く日がかげります。

正直、日影になりますと、湯峰は寒いですねー。

サンダース号での車中泊キャンプですと、やはりしんしんと冷え込んできます。

とくに今年は到着したはじめの2日ほどは、夜の冬の星座が美しすぎるほどに晴れた日で、めちゃくちゃ寒うございました。

放射冷却現象とかなんとか言うのですよね。

真冬のオリオン座とおうし座のプレアデス星団も思わず見とれるほどの美しさで、それほど晴れ渡っていて、寒さもひときわでした。

 

そんな寒さの中だからこそ余計に、昼の日差しのありがたさが身にしみます。

 

湯峰に到着した次の日くらいでしょうか。

暖かいひなたを歩いておりますと、モヤモヤした重苦しい気分が、急にふと軽くなったのを感じました。

心が何の前触れもなく急に、文字通り「晴れ渡った」のです。

 

「あれっ?どうしたのかな?」

と自分でも不思議に思った瞬間、

「あ、お薬師さまだ。」

と直感しました。

なんの根拠も理由もないのですが、これはお薬師さまのお慈悲のお力に癒されたのだと、なぜか私の心は確信していました。

 

もう17年ほども前、宇賀神先生と私がこの湯峰温泉に通い出したきっかけが、先生がその前に見られた新聞か何かに書かれていたことでした。

その記事には、阪神大震災でご家族を亡くされうつ病を患われた方が、この湯峰で湯治をなさり回復された、と書かれていたそうです。

温泉で身体だけでなく、心も治せるんだなぁ、と思ったものです。

もしかしたらその方は、温泉だけでなくお薬師さまのお助けもいただいて、うつ病という心の病から回復なさったのかも知れません。

今回、私はそれを強く感じました。

 

そのためかどうかは分かりませんが、今回の滞在中は佛さまとの回路?ご縁?が濃くつながったのか、毎日お参りするたびにまた例の訳の分からない涙が出そうで出そうで、お経を読む声がつまってしまいました。

泣いては恥ずかしいからと、短めに読もうと思った般若心経でさえ、声がふるえました。

ありがたいなぁ、と内心は感謝の気持ちでいっぱいでした。

だって出てくるのは、訳の分からない、幸せの涙だからです。

本当はね、人目も気にせず泣きたいところだったのですが、そこはそれ、シャイと申しますか周りの人にご迷惑をおかけしたくないと申しますか、変人に見られたくない常識人のフリと申しますか、とにかくこらえました。

 

そう言えば私をお四国さんに導いてくださった、まあ所謂ところのすごい霊感をお持ちだったOさんのおばあちゃんも、お寺さんでお参りするたびにお堂の前に座り込んでむせび泣いておられましたねぇ。

あれは多分、喜びの涙だったのですね。

(Oさんのおばあちゃんのエピソードのひとつはこちらからどうぞ。→「使い魔 その2」)

 

湯峰温泉のつぼ湯を撮ろうと思いましたら、日差しがちょうど「天の階(あめのきざはし)」のように綺麗に撮れました♥

amenokizahashi
つぼ湯に天の階

 

神さまの氣も佛さまのお慈悲も身にしみいる湯峰温泉。

1200年の歴史は、伊達ではございません。

そうそう、今日1月8日は、湯胸薬師さまの年に一度のお祭りでした。

もちろん私達は仕事日ですので行くことはかないませんでしたが、遠く大阪からお祈り申し上げました。

お薬師さまのお心は、湯峰の温泉そのままに、温かかったですねぇ。

 

合掌