宇賀神さまからのお呼び出しはささやか(かつ強制的)に その1

先日の白蛇の木のお話の続きです。

 

初対面の方のお庭に入れていただき、白蛇が出現したという木に触らせていただきました。

その女性はとても明るく楽しいお話をしてくださったのですが、その日は10月1日、まだまだたくさんの蚊がいて、お庭でお話をお聞きしている間に4か所も刺されてしまいました。

こりゃたまらない、と、

「すみません、蚊にたくさん刺されてしまって。外に出ませんか。それに私もそろそろ・・・。」

と、もう行かなくちゃ、をお伝えしました。

そう、私は新幹線の切符を手配しないといけなかったのでした。

 

外へ出ますと、その女性は今度は不忍池の弁天堂のお祭りの話を始められました。

「それでね、とってもご縁を感じてね。ご存じ?不忍池の弁天様のお祭り。この間あったばかりで、行ってきたの。」

どうやら年に一度の大祭がつい先日行われたみたいで、白蛇にご縁を感じたその方は、初めて大祭に行かれたそうです。

「いえ、知りませんでした。私は月に一度仕事でこの近辺に来るだけですので、お祭りの日には合いませんでしたねー。」

とお答えしました。

 

ですがそのとき、なんとなーく、

「あ、これはもしかしたら不忍池の弁天様が『ちゃんとお参りにおいでよー』と誘ってくださっているのかな。」

と感じました。

白蛇に、お祭りのお話ですものね。

 

以前にもお伝えしましたが、不忍池の弁財天さまの頭には鳥居が乗っていて、その鳥居の奥には宇賀神さまが鎮座しておられます。

その宇賀神さまとは、頭が長いヒゲの生えたおじいさん、そして身体がとぐろを巻いた(白)蛇という、ちょっと変わったいで立ちをした神さまなのです。

以前にもご紹介しました、こちらの写真を。

↓↓↓

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八臂辯才天さまの頭上の宇賀神さま
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上野の博物館の宇賀神弁財天様

 

 

毎月その弁天様の前を通りますのに、先を急ぐからってちゃんと毎回お参りしておりませんでしたから。

やっぱりご挨拶にはおいでよ、ということなのでしょうか?

こんなことを考えながらも、その女性にお礼を言ってお別れし、再びタクシーを拾いに大通りの方へ歩き出しました。

 

そして大通りでタクシーを待っていたのですが・・・やはり結構な数のタクシー、20台は見送ったでしょうか、が通りましたが、全てお客さんを乗せておられ、空車が1台もありませんでした。

これはもう。

「ああ、『今日は上野駅まで歩いて、お参りにおいで』っていうお呼び出しなんだ。」

と観念しました。

いえいえ、もしかしたらただの勘違いかもしれませんが、そういうことにして、この暑い中をえっちらおっちら歩いていくか!と、自分で自分を納得させました。

 

そしてまたもと来た道を戻り、上野駅まで歩くことにして、もちろん弁天堂にも寄ってご挨拶申し上げました。

「本日ご縁を持ちましてお参りさせていただき、ありがとうございます。

思いがけず東京に延泊し、こうしてお参りさせていただくことができて嬉しかったです。

昨夜、かの方の家に泊めていただいたことも、とても嬉しかったです。

お陰様で無事に、しかも楽しく東京にもう1泊することができました。

朝から汗ばむ暑い日にも、公園の緑にも、感謝申し上げます。

台風の被害が少しでも軽くありますように。」

と、そう心の中でお話して、お参りいたしました。

 

すると、今まで何度かお参りさせていただいたときよりもさらに強い、お力というのでしょうか、弁天様から何か押し寄せるものを感じました。

「うわー、何で今まで気がつかなかったんだろう。ニブチンもいいところだなー。」

と、正直、自分の鈍感さに今さらながら苦笑する思いでした。

 

そして、ご挨拶(お参り)をすませて上野駅に向かおうと弁天堂の階段を降りましたら、すれ違いざまに見知らぬ女性が、

「あら。お着物で、素敵ですね。」

と声を掛けてくださいました。

「ありがとうございます。」

と、嬉しくてにっこり笑って返事しますと、

「今からの勤行、参加なさらないんですか?もうすぐですよ?」

と、おっしゃいました。

 

えっ・・・一般の人が参加できる勤行があるの?

 

しかも今から??

 

これももう・・・!!、参加しなくては。

 

この場合は完全に、「ささやかなお呼び出し」と申しますよりは、ご命令でしょう。

 

この日、台風のお陰で予定になかった東京滞在延長となり、見知らぬ2人の女性から弁天様のところへと導かれました。

お祭りのお話と、参加できる勤行のお話と。

しかも今からですって!

 

ありがたすぎるご縁だなぁー♥

 

と、一人で勝手に幸せな思いにひたり、弁天堂にきびすを返し、寺務所の方にお尋ねしました。

「今から勤行なさるのですか?何分ぐらいかかりますか?あの、お経とか知らないんですけど、それにもしかしたら途中で抜けさせていただかないといけないかも知れませんが、参加させていただけますか?」

と、色々とお尋ねしましたが、全て大丈夫とのこと、ありがたく参加させていただきました。

 

もう、本当に、こんな風に参加させていただけるだけで幸せでした。

そして、心の中で、

「これからはちゃんと毎回お参りさせていただきます。」

と、今までの失礼をお詫びかたがた、昨日・今日と起きた全てのエピソードに感謝申し上げました。

 

そして宇賀神先生と私は10月の出張から毎回、ちゃんとご挨拶してから仕事場へ行くようにいたしました。

そうしましたら、その月でしたか翌月でしたかに、急にひょっこりと例の宇賀神さまの石像が作られておりました。

ご縁だねぇ、と、宇賀神先生とびっくりしました。

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双子の宇賀神さま?

すみません、あんまり可愛いものですから、何度も載せてしまって( ̄∇ ̄)♥

 

そしてさらに、この弁天様からのお呼び出しのエピソードにはキョーレツな後日談がございまして。

ですがやっぱりちょっと、長くなってまいりましたので、もう1回続きます(^-^)

 

合掌