「死ぬまで痛いって言わせない。」

「死ぬまで痛いって言わせない。」

宇賀神先生が、私にそう約束してくださいました。

 

始まりは去年2018年の夏(今思い起こせば実は数年前にもございました)、そしてこの年始年末も色々とややこしかった私のお腹ですが、選択した治療方針のもと、今のところ落ち着いて暮らしております。

ご心配をおかけしたままブログもダンマリしていて申し訳ありませんでした。

心と身体の態勢を整えておりました。

今日は私のお腹に関するご報告をさせてください。

 

年始年末のドタバタを経て、今年に入ってから、宇賀神先生のご相談者様で以前に婦人科疾患を患われた方がいらっしゃいましたので、その方にどんな風にお医者さまに行けばいいかお尋ねしました。

その方は宇賀神先生とのおつきあいが私より長い方で、いつも親しくお話してくださいますので、尋ねてみようと思いました。

また、今回の年始年末のこともブログを読んでくださってる娘さんを通じてご存じのようで、お越しになるなり開口一番、

「お正月大変やってんてー?」

と、心配してくださいました。

 

ですのでその方に、救急車で運ばれたときの国立病院に行けばいいのか、もっと以前に一度行ったことのある婦人科の(摘出)手術で全国的にも有名な病院に行けばいいのか、それともまずは近くの婦人科に行けばいいのか、お尋ねしてみました。

ご自身のご経験はどのようでいらしたのかもお尋ねしました。

 

うちの近くにある産婦人科の病院は、実は私自身が生まれた病院なのです。

街の中のお医者さまがお一人でなさっている病院で、私はそこで生まれて、小さい頃も小児科の先生として何度も診ていただいた病院です。

ですが今は先生もお年を召され、診療時間も短くなさっていて、大きな手術とか?は多分もうなさってないように思われます。

 

すると、宇賀神先生のご相談者様は、

「まず行くなら、それは近くの経験豊富な“おじいちゃん先生”がいいよー。」

とおっしゃいました。

「若い人はすぐに切りたがるから!」

とも。

 

すぐ切りたがるって・・・(T-T)

と、ちょっとビビる私。

いえ、もうお尋ねしたときは手術もやむなしかしらとは思っておりましたが、やっぱりお腹を切るなんて怖いのがホンネです。

 

ですが、その方は本当にご親切にご自身のご経験も含めて色々と教えてくださいました。

絶対まずは「経験豊かなおじいちゃん先生がいい!」と。

そして、お話しくださっているあいだずっと、とても私のことを案じてくださっているのを感じられ、本当にありがたいと思いました。

 

ですのでその方のおすすめに従い、まずは私をこの世にとりあげてくださった近くの産婦人科医、T先生のもとを訪ねました。

夏以降の経緯をお話しし、この一連の痛みの原因は何だと思われるのか、どの様な治療方法がいいと思われるのか、お聞きしました。

 

するとT先生は、その痛みはやはり子宮内膜症が原因であると考えられます、とおっしゃいました。

腸との癒着はもちろん内膜症が原因で起こったことですし、痛みも子宮の外に漏れ出た内膜が活発になるときに引き起こされるのです、と。

どうしても婦人科の月経周期によって定期的に子宮内膜が活発になるので、その時期により色々な要因も絡めて痛んでくるようです。

 

ですが、手術も避けられないのだろうかとこわごわお聞きしていますと、

「手術して子宮を摘出したとしても根本的解決にはなりませんよ。」

と、さらりと断言なさいました。

「ええっ。」

と、びっくりする私。

 

だって、子宮を取ってしまえばそもそも月経も起こらなくなり、そうしたら外に漏れ出た内膜とやらも活動しなくなるのでは、と思っておりましたから。

T先生は本当にご丁寧に長い時間をかけて私に説明してくださっていましたが、結局医学的知識のない私には、なぜ摘出手術が根本的解決にはならないのかがよくわかりませんでした。

ただ、T先生がおっしゃるには、私の年齢がもう子供も早急に望むような年齢でないこと、平均的な場合ですと、あと5~6年ほどで閉経を迎える年齢であることを考えますと、低用量ピル(経口避妊薬)を服用し、子宮内膜の活動を抑えて、それにより痛みを抑えてこの5~6年を乗り切ることがよいのでは、とのことでした。

そして閉経を迎えてしまえば、その痛みも徐々に起こらなくなるようです。

 

なぜ子宮摘出手術が根本的解決にはならないのか、いまひとつ芯まで理解できませんでしたが、すごく嬉しかったのが、そのT先生のお話をお聞きしていますと、胸の中の不安の塊が、すーっと溶けていくのを感じられたことでした。

穏やかなT先生のお話しぶりをお聞きしているだけで、心が溶けていきました。

頭より先に心が理解したようでした。

ああ、この先生は、病気の説明をなさっているだけで患者の心まで治してしまわれるのだなぁ、と感じました。

名医の定義は色々とあるでしょうけれど、私をこの世にとりあげてくださったT先生は名医でいらしたんだー!と、本当に嬉しく、内心感動しておりました。

 

そしてもちろん大きな病院に、念のための診察を受けるように再び紹介状を書いてくださいました。

夏に救急車で行くように紹介状を書いて下さった国立病院の、今度は救急のお若い方ではなく婦人科部長の先生に診ていただけるように、と。

その紹介状のためにも血液検査をさせていただきます、とのことでしたので、二つ返事で快諾しますと、何とT先生自ら採血なさるようではありませんか。

えっ、看護婦さんは?・・・おじいちゃん先生が自ら??・・・だ、大丈夫???

と、さっきはあんなに「名医だ!」と思っておりましたのもどこかに吹き飛び、注射の針におびえました。

しかも、採血のための注射器が、単3電池の細さではなく、単2電池くらいあるぶっとい注射器です。

ここは看護婦さんもいらっしゃらないんだー、と内心トホホと思いながらも腕を差し出しますと、何と、全然痛くない・・・。

今まで受けた注射針のなかで、一番痛くない注射でした。

 

やはり名医すぎる♥(T-T)

 

と、ひとり感動しながら、T先生のもとを後にしました。

 

そして後日、国立の病院に行き、婦人科部長の先生の診察を受けました。

そこでは低用量ピルを含めて3つの治療方法を提案してくださいましたが、その中には子宮のみでなく卵巣まで開腹手術で取ってしまうものもありました。

ですが、やはり、

「子宮と卵巣の摘出手術は(子宮内膜症による痛みを取ることの)根本的解決にはなりません。」

とはっきりと断言なさいました。

どうして?、とここでもやはり解決にならない理由は分からず仕舞いでしたが、お忙しい先生に素人相手の医学の講義をお願いするわけにもいかず。

たぶん癒着部分の腸を傷つけないためにも子宮(内膜?)を多く体内に残す形で切除するため?、月経が起きなくなってもその部分が本来の閉経時まで痛みの原因になるのでしょうか?

ただ、二人のお医者さまが手術は根本的解決にはならないと断言なさったのだけが分かりました。

 

ただし国立の先生は、MRIの画像により私の子宮筋腫や腺筋症が大きいのを見られて、根本的解決にはならなくても、一番には手術がいいと思うとおっしゃいました。

ですが、私は、もうT先生のお話をお聞きしたときにすでに治していただいたような気持ちでおりましたから、なるべくなら極端な手段をさけて、一番穏やかな方法である低用量ピルでまずは様子を見てみたい、とお伝えしました。

 

ちなみにこれは後日談ではありますが、国立病院での診察・投薬のあと地元のT先生のところへご報告方々参りますと、詳細な検査結果をご覧になったためか、私の場合くらい大きくなった子宮筋腫および腺筋症は、“身体の健康”の観点から言うと、手術で取った方がいいとは思われます、とおっしゃいました。(この場合は子宮全摘となります。)

ただその手術は癒着の範囲が広いため、難しい手術になる可能性が高いともおっしゃいました。

難しい手術や臓器を失うことのリスクと、子宮(筋腫、腺筋症、および卵巣)切除により得られる健康のリワード。

私の感覚では、まだ今のところ天秤にかけるにはリスクの方が大きすぎるかなぁ。

 

それに、私にはもうひとり内緒の強い味方がいるのです。

 

そう、宇賀神先生です。

 

T先生のお話を宇賀神先生にお伝えして、とりあえずはピルの服用で行きたいとお話ししたとき、宇賀神先生が私にこう約束してくださいました。

 

「綾野が手術しないって決めたなら、死ぬまで痛いって言わせない。

それはわしが引き受ける。」

と。

 

T先生同様、とても穏やかにおっしゃってくださいましたが、とても力強く感じられました。

ああ、この安心感。

私はこの人の、まるで大地のようなこの力強さに魅かれたんだった、と思い出しました。

宇賀神先生も、それこそ今は立派な「おじいちゃん先生」ですが、T先生のお話をお聞きしていたときと同様に、自分が患者ともいうべき立場に立ちますと、あらためて宇賀神先生の力強さを感じました。

 

いつもは、ですね、それは夫婦ですから、しかも若干、カカァ天下どころか鬼嫁天下となりつつあるような!?、いつもはまぁそれなりにお尻に敷いちゃっているわけですよ。

おじいちゃんだし。

毎朝顔を洗った後は決まって眼鏡がないって探されますし。

ダウンのチョッキでさえ、よく表裏逆に着ておられますし。

カンタンな足し算も必ず間違えられますし。

食後すぐに歯を磨かないのも、いつもお嫁ちゃん(鬼)に怒られているわけですよ。

 

ですが、いざこういうときの宇賀神先生は、やっぱり「先生」なのでした。

なんだか、宇賀神先生がついててくださってると思うだけで、根拠はないのですが、奇妙な安心感に包まれます。

「なんか大丈夫な気がする」って。

こんな風な思いを、ご相談者様たちは感じてくださっているのでしょうか。

 

そして1月の後半からこの2月中旬にかけては、実際にもほとんどお腹が痛むことなく過ごせているのでした。

この間には本来痛むはずの月経期間もありましたし、そしてまだ効果の出るほどピルも飲んではいませんのに。

 

もちろん基本的なこと、たとえば夜なるべく早く寝て睡眠時間を充分に取ること、身体を冷やさないこと、ストレスをたくさん作り出さないこと、など、今までよりさらに気をつけております。

身体が示す不調は、初めはとてもささやかなメッセージとして伝えてきますからね。

ちょっと足が冷えてるよ、疲れてるんじゃない?、痛くはなくても重いだるさを感じてない?って。

そのささやかなメッセージを無視せずに、今まで以上にちゃんと聞き取っていこうと思います。

そして後は病院からいただいたお薬と、宇賀神先生と、神さま佛さまにお任せ、です!

 

それでもダメなら、またその時に考えましょう。

「死ぬまで痛いって言わせない。」

と、まるで2度目のプロポーズのように誓ってくださった宇賀神先生がいらっしゃる限り、どうあっても、たとえ万が一また痛くなって手術を受けるような結果になってでさえ、大丈夫だと思えます。

ちょっとヘンな結論かも知れませんが。

その時その時で、最善の手段を選んでいきたいと思います。

 

いつもご心配くださっている方々、本当にありがとうございます。

今まで以上に身体を大事にしてまいります。

「身体が資本」という言葉が身にしみました。

皆さまもどうか、お身体おいといくださいませね。

 

 

では、長い長いご報告も済んだところで(おつきあいありがとうございました!)、本日のオマケを♥

つい昨日、うちの可愛い姪っ子が、食べに行ったレストランでとっても素敵な写真を撮ってくれました。

皆さんご存じですか、SNOWっていうアプリ。

写真をおもしろ可愛く加工してくれるのです。しかも少々顔の美容整形までして!?

その写真が、こちら。

mickey
ミッキーマウスな宇賀神先生

なんて言うか・・・宇賀神先生の「所在無げなミッキーマウス」っぷりが笑えません??

宇賀神先生は酔っぱらわれたときに、よく魔法使いのミッキーマウスのマネをなさるのですが、まさにこの写真がぴったりすぎて。

きっとこのミッキーは「死ぬまで痛いって言わせない」っていう魔法を、私だけでなくみんなにかけてくれるのでしょう♥

 

・・・ってすみません、この所在無げなミッキーの可愛さが理解できるのはこの世で私だけでしょうか?

別の言葉で申しますと、この世的には可愛くないとでも言うのかしら!?

求む、理解者!なのでした♥

 

合掌