佛さまから「二足のわらじ」を許されなかったという愛のムチ その1

今日は、宇賀神先生がいよいよ今のお仕事(氣によって人を癒すこと)に専心するきっかけとなったエピソードをお話しましょう。

もちろん現在となりましては、宗教法人 佛仙道光明不動寺も設立され、住職として加持祈祷のお仕事を広い範囲にわたってなさっておられますが、40年ほど前のその当時は、もっぱら「氣功による施術」を得意としておられました。

確かに、今でも広範囲の分野に対する加持祈祷と申しましても、はやり病者加持(加持祈祷により人様の病苦を取り除くこと)を一番の得意技となさっていることには、変わりないでしょうか。

 

さて、そんな宇賀神先生が、今から40年ほど前の、御年30歳の頃のことです。

その直前になさっていた90kgものお砂糖を運ぶお仕事により、腰を痛めて立てなくなり、幽体離脱によって初めてご自分でご自分のことを治されました。

気功師デビュー秘話 その1

そして、そのとき気づかれたご自身の「氣の力」でもって、人様の腰痛や膝痛など、様々な疾患まで治せることに気づかれました。

気功師デビュー秘話 その2その3

 

小さいときからずっと「おばかのやっちゃん」として異常児扱いされ、大人になりましても社会とは馴染めず、世の中の底辺を這うような生活だった(本人談)ようです。

そのワーキングプア状態だった若かりし頃の宇賀神先生が、横向温泉で一夜にして1か月分のお給料以上のお金を得られるという、まるで夢のような体験をなさいました。

もう、早速にでも「気功治療師」とでも銘打って、これを生業にしたいと思われたのも、無理はありませんね。

 

しかも、なんと偶然のタイミングか、それとも必然か、あるいは佛さまの思し召しか、横向温泉での出来事の直後くらいに、大きな金額のお金が予期せぬところから入ってきたのです。

その額は、宇賀神先生が当時、

「万が一無収入になっても、少なくとも3年間は食べていける金額」

と考え、

「そのお金さえあれば今すぐにでも会社を辞めて、文字通り『気功師デビュー』したいのに。」

と思っておられた金額でした。

 

そんな大金が思わぬところから入ってきたのでしたら、宇賀神先生ご本人も、偶然とはいいながらも偶然ではないな、と思われたのが正直なところではないでしょうか。

 

ところが、です。

 

ところが、もちろん「気功師」として起業し、今までよりもたくさんのお金を得たいと思われましたが、たとえ起業したとしても果たしてそれが継続して成功するかどうかなんて、当時の宇賀神先生には分かるはずもございませんでした。

そんな保証は、どこにもないのです。

 

ですので、予期せぬところから3年間分の生活費を得ながらも、会社を辞めず、2足のわらじを履くことになさいました。

つまり、昼間は会社に勤め、夜や休日に口コミでいらした方の「氣による施術」を行うことにしたのです。

その頃には、昼間はお砂糖を運ぶ仕事ではなく、コンクリートミキサー車の運転手として働いておいででした。

このまま2足のわらじを履き続け、氣功師としての仕事が軌道に乗り、この仕事に専心しても大丈夫だ、という確信を得てから昼間の会社を辞めよう、と思われました。

 

まあ、当然といえば当然ですよね。

なるべくでしたら、確実な人生を生きていきたいですもの。

とくに、今まで人生のほとんどを不遇といえるような境遇で生きていらした宇賀神先生が、初めてつかむかも知れない「成功のきっかけ」でしたから。

人生の逆転大ホームランを願いながらも、「またここで失敗したくない」という思いの方が強かったのでしょうね。

より確実な、「確信を得るまでは2足のわらじ」を履こうと思われたのも、無理はありません。

たぶん、もし私が同じ立場でしたら、同じように考えたことでしょう。

 

ですが・・・なぜか宇賀神先生の場合は、「そうは問屋がおろさなかった」のですねぇ。

 

 

ある日のことです。

いつものように、コンクリートミキサー車を運転しながら、いずれ必要になるであろうと、お経を唱える練習をしておられました。

そもそも、コンクリートミキサー車の運転手として働きはじめられたのも、運転中の“完全個室”でお経の練習をしたり、コンクリート搬入の待ち時間にたくさんの本を読んで勉強しようと願われたからでした。

そしてその日は、忘れもしない、運転しながら観音経を練習しておられました。

 

すると何故かその日にかぎり、お経を唱えておりますと頭がボーっとなり・・・

 

ドッカーン!!!

 

と、高さの足りない橋げたにトラックごと突っ込んでしまわれました。

その橋げたとは、当時の国鉄、今で申しますところのJRの貨物線の高架橋でした。

トラックの天井が、橋にめり込んでしまいました。

 

さあ大変、電車を止めてしまったら、とてつもない大損害です。

果たして、宇賀神先生の運命やいかに・・・!

 

(その2につづく)

 

合掌