本物のテレパシー(超能力の一種)を使う人 その2

インドのサイババさんのアシュラム滞在中に街へ出かけられたY先生、インド名物?お乞食さんにお金を恵んで欲しいとたくさん言い寄られました。

ある一人のお乞食さんにお金を求められ、断りますと、そのお乞食さんは、

「せっかくお前に喜捨(きしゃ・喜んで貧しい人に施しなどをすること)する機会を与えたのに、断るとは何事だ!」

と、怒られたそうです。

面白い人だと思われたY先生はなぜかその人とウマが合い?、そのままその人の家までついて行って、ご飯をご馳走になったのですとか。

なかなか、Y先生も面白いお方です。

 

そしてマスター・スジャンタは、ご存じであるはずもないY先生のお乞食さんとのこのエピソードを、ズバリ言い当てられました。

 

この人は本物だ。

 

そう感じられ、Y先生は是非ともマスター・スジャンタとゆっくりお話しする機会を持てますよう、頼まれたのですとか。

マスター・スジャンタは、

「私はもうインドネシアに帰らないといけない。あなたとあなたの先生(宇賀神先生のことですね)は面白い人間だから、2人でインドネシアにいらっしゃい。」

とおっしゃってくださいました。

 

この衝撃的な出会いを経て、Y先生と宇賀神先生と、それぞれのご家族とその他何人かのY先生のお知り合いの方達と、結構な人数でインドネシアを訪れたそうです。

 

ところが、マスター・スジャンタは本当は、Y先生と宇賀神先生のお二人だけで来てほしかったみたいなのです。

宇賀神先生いわく、何かお二人にお教えしたいことがあったようでした。

宇賀神先生とY先生はお二人ともそれなりに色々なことがおできになる“霊能者”でいらっしゃいますが、他の方達はそうではありません。

そんな他の方達のいらっしゃる前で何やら秘密のこと?を伝えるわけにもいかなかったらしく、仕方がないのでマスター・スジャンタは、「何か人生上の悩みなどあれば、それについてお答えしましょう」と申しますような、何だか「霊能占い&人生相談」大会みたいなものになってしまいました。

 

まあですが、マスター・スジャンタの霊能は、ただ事ではありませんから。

それはそれはすごい霊能占いとなったようです。

 

ところで皆さまは、「アカシック・レコード」という言葉をお聞きになったことはございませんでしょうか。

日本語で申しますところの、虚空蔵界(こくうぞうかい)にございます、記録のことです。

この虚空蔵界には、全宇宙の、過去・現在・未来すべての、と申しましても過言ではない、ありとあらゆる知識や記録などがあるそうです。

そこに行きますと、地球上のすべての人の前世から未来まではおろか、宇宙の誕生以来の一切のことが分かるのですとか。

虚空とは、「何も無い空間」という意味と、「妨げるものがなく、全てを包括する空間」という一見相反するような意味をもつ言葉です。

密教上では、「この世の全ての記録がある宇宙」が虚空蔵界で、ここを司る佛さまが虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)さまです。

 

虚空蔵菩薩さまとお聞きしますと、すぐに思い浮かびますのは、なんと申しましても我らが弘法大師・空海さまです。

お大師さまがまだお若かったころ、四国の室戸岬にごさいます洞窟で、

虚空蔵求聞持法(こくうぞうぐもんじほう)を修され、その行が満ちたとき、

「明星来迎(みょうじょうらいごう)し」、

つまり、流れ星が口の中に飛び込んできて、

彼は偉大な力と知恵を持たれるようになった、

とは、有名なお話です。

つまり、お大師さんのもはや超能力と呼びましても過言ではない法力と、膨大な密教の体系をたった2年ほどで唐より持ち帰られたその天才的な頭脳は、この虚空蔵菩薩さまを瞑想するお修行の結果、得られたと。

 

この「虚空」が、古代インドのサンスクリット語で「アカシャ」と申します。

ですので、アカシック(虚空蔵界の)レコード(ここでは、記録、という意味の方ですね)となります。

 

一体なぜ唐突にアカシック・レコードのお話になったかと申しますと。

どうやらマスター・スジャンタは、この虚空蔵界に瞬時にかつ自由に出入りなさり、そのため人が話をしないことでも、何でもお分かりになるそうなのです。

Y先生のことを「サイキック・ボーイ」と見抜かれましたのも、お乞食さんにご飯をご馳走になりましたのをご存じでしたのも、そのためだったようです。

 

(その3につづく)

 

合掌