新婚2か月で宇賀神先生が脳梗塞で入院なさり、新妻としましては、それはそれはもうびっくりでしたよー。
ですが、そこは普通とはちょっと違う宇賀神先生、入院なさったその日にろれつの回らない舌で、
「わしはなぁ、野獣の回復力だから。今日から3日のうちに治すから。」
と、自信満々でおっしゃるのです。
そして、心配だから病院に一晩付き添いして泊まると言う私を帰して、ひとり入院なさいました。
大きな声では言えませんが、実は宇賀神先生も内心はとっても怖かったようです。
夜の消灯後、このまま朝目が覚めなかったらどうしようと不安で不安で、寝つけなかったそうです。
だから私も泊まるって言ったのに、強がりをおっしゃいました。
ですが、常日頃より
「わしが死ぬ時は医者が決めるんじゃない。
わしとお不動さんと神さんの3人で決めるんだ。」
と豪語?していらっしゃる宇賀神先生です。
死ぬかも知れないという恐怖と闘いながら、ご自身でご自身のことを一晩中お加持なさいました。
こういうのを「内護摩(ないごま)を焚く」と申せばいいのでしょうか。
ふつう「護摩(ごま)を焚く」と申せば、結界をした場所や壇上で本物の火を焚いて佛様に祈りますが、それを自分の心の中だけで焚くのです。
祈りの炎を、心の中で燃やすのです。
宇賀神先生は一晩中、内護摩を焚いていたとおっしゃいました。
また、ありがたいことに、お弟子さん達も宇賀神先生のためにそれぞれお加持してくださったそうです。
先述のY先生などは、入院当日の夜遅く、ご自身のお仕事が終わってから駆けつけてくださいました。
お電話でご連絡した際、「仕事が終わり次第そちらへ行き治療する」とおっしゃってくださるので、面会時間も終わっていますからとご辞退したのですが、「僕は医者ですから、大丈夫、入れます。」とおっしゃいました。
『でも違う病院ですからー。』と心の中でツッコミを入れそうになりましたが、Y先生のお気持ちがとてもありがたく、お願い致しました。
そして2日たち、3日目の朝、いつものように病院に行きますと、
「わしはもう今日から自分でリハビリ始めたから。
階段も朝から3往復したからね。」
と宇賀神先生がおっしゃいました。
病室は5階でした。
「えー、ほんまに?すごいやん!」
と話していますと、病院の先生が回診にいらっしゃいました。
「宇賀神さん、調子はいかがですか?」
「あっ、先生、絶好調です!朝から階段も3往復してリハビリしました!ほら見て!!」
と、マヒを起こした方の足の指でグーチョキパーをしてみせます。
病院の先生も驚かれて、これなら退院も思ったより早いかも知れませんね、とおっしゃいました。
後にも先にも、死にかけてから3日目で「絶好調です!」と嬉し気に叫んだ人を私は知りません。
マジで殺しても死なないとはこの人のことかも、
もとい、
素晴らしい生命力、いやまさに「野獣の回復力」とは本当だったんだ、と感心しました。
そして“最低2週間の入院”と言われましたのを9日で退院し、翌日には仕事をなさっていました。
今ではあの(通常でしたら)悲劇ともいうべき出来事を笑い話に変えて、皆さまにお伝えしています。
それは宇賀神先生が、たとえつらい事が起こったとしましても、後になればそれを「笑いとばす」力強さを持っておられるからだと思っています。
そのお心の強さも含めまして、先生の生命力の強さ(本人談:野獣の回復力)はすごいなぁ、と感心しています。
合掌
追伸:明日から2日ほど出張で東京に参ります。そのためブログの更新ができないかも知れません。携帯からうまく投稿できましたら、旅先の先生の写真などお送りしたいと思います。できるかな~(^∇^)/