昨日まで和歌山県の湯峰(ゆのみね)温泉に行っておりました。
ここは宇賀神先生が惚れ込んで14年以上通い続けている温泉です。
本当は東北にはもっともっと強い氣に溢れた火山性の温泉があるのですが、関西には先生のお眼鏡にかなう温泉がなかなかありません。
もはや信仰と申し上げてもいいほど温泉や湯治の効果を信じていらっしゃる先生としましては、大阪に住まれていて唯一残念に思われている点です。
そんな中、ここ湯峰温泉だけは強い氣と申しますよりは、霊泉と呼ぶにふさわしい温泉で、宇賀神先生が通っておられます。
この湯峰温泉はとても小さな温泉街で、一本の道をはさんだ両側に何軒かの温泉旅館や民宿が建っています。
ですが歴史は古く、平安時代にはすでに貴族達が行列をなして熊野詣をするために、ここで湯垢離(ゆごり・温泉で俗世界のけがれを落とすこと)をしたそうです。
そして現代でも、熊野古道とともに世界文化遺産に登録されまして以来、海外からも観光客やバックパッカーの方達が訪れる有名な温泉地となりました。
湯峰温泉の中で一番有名ですのが、なんと申しましてもこの「つぼ湯」です。
これは貸し切り専用の公衆浴場で、小さな小屋が川面と同じ高さに建てられています。
その中に2人で入りますのが精一杯な程の小さな小さな、それこそ「壺」のような岩の湯舟が地面に掘られています。
温泉は湯舟の底から湧いてきます。
やはりとても人気があり、人の多い休日などは2時間待ちにもなります。
この湯峰温泉には小栗判官(おぐりはんがん)の「よみがえり伝説」が伝わっています。
小栗判官が毒殺されたのを哀れに思った閻魔大王が蘇らせてあげたものの、小栗判官は餓鬼(がき)の姿になってしまいます。
恋人の照手姫(てるてひめ)が彼を大八車に乗せ、遠い遠い道のりを引いて熊野まで連れて行き、湯峰温泉で49日のあいだ彼をつぼ湯に入らせました。
そして49日後、見事彼を人間の姿に戻しました。
今から600年ほど昔の話だそうです。
「よみがえり」とは、“蘇り”と書きますが、“黄泉がえり”とも書くのですとか。
小栗判官は黄泉の国から、照手姫の愛により、無事に帰ってくることがでしました。
ここ湯峰温泉は、宇賀神先生と私の感覚ですが、どこか黄泉の国につながっているとも申せますような、不思議な感覚のある温泉です。
霊泉と申しましたのは、そのためです。
どこか陰影があり、めちゃくちゃに明るい温泉地という訳ではありませんが、もちろん怖い暗さではありません。
他のところで、もう少し暗い場所も世の中には色々とございますが、それらのように「あんまり近づきたくないなー」というような感覚は、ここにはございません。
もちろん宇賀神先生も私も、湯峰温泉が大好きです。
ここの駐車場に着いて車のドアを開けましたとき、川のせせらぎの音と、温泉の匂いを感じます。
その瞬間、とても懐かしいような思いにとらわれ、
「ああ、帰ってきた。」
と、いつも思います。
そして実は小栗判官伝説よろしく、宇賀神先生もある意味また、この湯峰温泉で人生最大の危機からよみがえりました。
そのお話は、また明日に。
合掌
いつもめちゃくちゃ楽しみに読ませて頂いております 次回も楽しみにしています 私も 遅らせながら 勉強したいと思っております どうぞご指導 よろしくお願いします🙇
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勉強会に来てくださるのも楽しみにお待ち申し上げております。
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